加盟クリニック導入事例

情報発信が集患・治療離脱防止のきっかけに。~やくばと for Clinicが患者・スタッフとのコミュニケーションを豊かにした~

谷口ファミリークリニック 谷口広明 先生

2019年10月、長崎県諫早市に開業された谷口ファミリークリニックさま。ご開業以来、保険診療と自由診療を組み合わせ、疾患の治療だけでなく予防医療・健康維持にも力を入れられています。やくばと for Clinicは2021年8月に導入し、提供医療の普及やかかりつけ患者さんとのコミュニケーションにお役立て頂いています。今回は、今後のクリニック集患における情報発信やコミュニケーションについて感じられることを、院長の谷口先生へお話を伺いました。

※ 事務局注:導入時は「kakari for Clinic」としてご提供開始、その後2024年1月に「やくばと for Clinic」にサービス名を変更しました。本記事では現在の名称に置き換えて記載いたします。

TOPICS 01事業承継でクリニックを開業。診療方針を伝えるため、情報発信に力を入れたい。

実は私、高校時代は元々文系で医者になろうと思ったことはなく、哲学者とかそういった方向に進みたいなと思っていたんです。とはいえ、中々仕事は無さそうですし、両親の勧めもあったことで医学部に進学しました。
ただ、医者になる前から身近で統合医療や自由診療に触れる機会があって、今の私のカラーといいますか、診療方針に繋がる原点はありました。そのような背景もあり、対症療法だけではなく漢方薬とか、どちらかというとあまり薬は処方せず、慢性疾患に使っている薬を食事・生活改善アドバイスなど併用しながら出来る限り減らしていく医療を目指しています。

結果として、あまり医者になろうと思ってなった訳では無いですが、毎日色んな疾患や考えの患者さんを診ていて、何となく毎日哲学をやっている様な、医療を通して人間ってなんだろうと考えることが出来ています。振り返ると、色んな巡り合わせがあって今に至っていますね。

私は長崎県出身ですが、諫早で開業したのも本当に偶然でした。
丁度開業を考えていた際、前の先生がたまたま血液内科の先輩だと分かり、継承者を探しているということで事業承継させていただいたんです。

元々は本当に普通の保険診療を行う診療所で、スタッフの方もそのまま引き継いで勤務していただいたので、いきなり私の診療方針に一気に変えるというのはスタッフにも患者さんにも負担がかかるのでは、と思いました。そこで、前の先生の診療内容を引継ぎながら半年~1年ほどかけて段々と私自身のカラーを出すようにしていきました。
丁寧に移行してきたこともあり、今でも前の先生の頃から通われていた患者さんが7割くらいいて、保険診療と自由診療、両方行えています。

そんな感じで当院では自由診療にも力を入れているので、診療メニューや保険診療との違いなど、特に診療内容は説明もわかりにくいことが多いので、できるだけ平易に伝わりやすいような情報発信を大事にしています。

TOPICS 02患者さんとのコミュニケーションをもっと取りたかった。

やくばと for Clinicを知る前から、元々チャットというか患者さんとコミュニケーションを取りたい、必要だと思っていた節がありました。

コロナ禍に丁度入った頃、知人を通して長崎で何店舗か手広く経営されている、目の前の美容室の社長さんとお話しさせて頂いたことがあったんです。クリニックと美容室って、経営面で似ている感じのところがあるので。
そこの美容室の方が自社のアプリを作って、アプリ内のチャットで双方向のコミュニケーションが取れるから、クリニックでもそういうことしたら良いですよ、といったアドバイスをもらったんですよね。

ただ、金額を聞いたらかなり高額で。そういうアプリを作りたいなと思っても、値段が…と思っていた矢先に、安価にチャットができるシステムとして、MRさんを通してやくばと for Clinicを知ったんです。

やくばと for Clinicを導入する前も、開業当時から診療予約システムは使っていたんです。月々2万円くらいのコストをかけて、予約機能しか使ってなかったのですが、そんなものかなと思っていたんです。
やくばと for Clinicは前のシステムには無い、チャットやオンライン診療の機能があるのに値段も半額で、薬局にも連絡が出来るので、コスト的にもシステム的にも良さそうと思い、導入しました。

特にやくばと for Clinicの話を聞いたとき、気になったのがチャット機能とお知らせ配信です。うちのクリニックの診療が上手く伝わって、患者さんとコミュニケーションが取れるかなと思いました。

TOPICS 03診療予約をやくばと for Clinicに切り替えて、治療離脱が減った。

チャット機能とお知らせ配信に特に魅力を感じ、やくばと for Clinicを導入したことで、診療予約システムも移行することになりました。
2か月ごとに通院されている患者さんとかだと、自分がいつ来たら良いかなど忘れてしまいがちですが、やくばと for Clinicはシステムで予約を入れることで、アプリの通知やメールでリマインドの連絡が入るので、予約を忘れていらっしゃらないという患者さんがいなくなった点が良いですね。
予約を忘れなくなるので、治療離脱の回避といった点に効果が出ています。

また、以前のシステムは予約票を紙で渡す形だったのですが、やくばと for ClinicはiPad1台あれば大丈夫なので、機材的にも縮小できました。

元々、以前の診療予約システムの頃から完全に時間帯予約に切り替えていたので、(時間帯予約が前提の)やくばと for Clinicへの切替も特に問題は無かったです。
予約枠の設定でやくばと for Clinicが良いなと思うのは、予約枠のスケジュールなどを変えても現時点で入っている予約には影響を及ぼさない点です。たまに設定を変えると既に入っている予約が消えてしまうのではと不安なシステムもありますが、やくばと for Clinicにはそういうことが全然起こらないので。

診療予約システムを切り替えることで不便になりそうな感じは全くしませんでした。
患者さんも最初は「変わったの?」といった感じでしたが、そこまでの不満は出ず、割とスムーズに移行できましたね。

年明けくらいには、オンライン上で保険診療の再診の予約を取れるようにしてあげたいと思っていて、更に便利に受診できるようにしたいと思っています。

TOPICS 04「ドクターから直接返事をもらえた」が、結びつきを強くする。

元々魅力に感じていたチャット機能も、様々な場面で活用しています。

一番多いのは、初診の患者さんの事前問診です。初診患者さんには最初にやくばとアプリを登録してもらい、病歴やアレルギー歴、相談したい事などを書いてもらっています。これらを診療時間内に聞いていると、それだけで15分位過ぎてしまうので、前もって事前にチャットに送ってもらっていますね。

あとは、アレルギー科も標榜しているので、前もって皮膚の状態を写真で送ってもらうことで、事前にどんな患者さんであるかや、ある程度原因を予測して前準備が出来ることも多いです。
食事・生活改善の指導にも力を入れているので、「この醤油は体質に合うでしょうか?」といった些細なご相談をチャットで受けることもあります。

やくばと for Clinicに入った通知は私の方で最初に目を通して、スタッフに対応してほしいものは指示しているので、あまりスタッフ自身が運用で悩むことは無さそうかなと思います。とんでもない量でもないですし。

私が大変では、と思われるかもしれないですが、そういった仕事を捌くのが面倒とも思わないし好きなんですよね。スタッフとのコミュニケーションのきっかけにもなりますし。
それに、チャットは便利ですが記録にも残ってしまうので、ドクターとスタッフのコミュニケーションも取りながら上手く使っていかないといけないなと思います。たまに、お薬や病状のことなど、チャットではなく電話や対面でお伝えした方が良いことなどを聞かれたりもするので、その辺りの線引きはドクターがする必要があると思います。

患者さんの診察自体は2週間から1か月に1回とかになるのですが、「わざわざ受診するまででもないけど早めに聞いておきたいな」といったことをチャットで聞いてもらえれば、その日のうちには大体返信が出来ています。
患者さんからの問合せに迅速に返してあげることで、「ちゃんと私のことを考えてくれているんだな」と感じてくれているみたいです。
「直接ドクターから返事が来た」ということが、患者さんにとってはお得感やプレミア感というか、嬉しいと感じてくれているのかもしれません。

勿論、向き不向きはあると思います。チャットでまで患者さんとコミュニケーションは取れない、というドクターであれば、チャット機能は面倒だと思われるかもしれません。
ただ、私自身はスタッフさんにやくばと for Clinicの確認を全て任せるのは、ちょっと勿体ないかなという気もしますね。保険診療・自由診療関わらず、ドクターへの質問に対して、スタッフに適当に返しておいてということは出来ないです。それに、ドクターが自ら回答することが、患者さんとの信頼関係、離れていかないことに繋がるのかなと思っています。

TOPICS 05診察室で伝えきれないこともお知らせ配信で伝えられる。口コミが更に広がるきっかけに。

お知らせ配信機能は定期的に利用しています。
ホームページは1回みたら2回目は見ない人が多いと思うのですが、アプリのチャットやお知らせ配信であれば、SNS感覚で見れますし、意外と疑問点や感想をチャットで返してくれる患者さんもいるんですよ。

最初にもお話ししましたが、当院では自由診療をしていることもあり中々言葉では診療内容が伝わりにくいこともあります。
あるときスタッフの方が、漫画であればイラストで診療内容も伝わりやすいのではと描いてくれて、それが患者さんには好評だったんです。そこで、スタッフが描いた診療内容に関する漫画をお知らせ配信で定期的にお届けしたところ、その記事を読んで興味を持って受診される方などもいらっしゃいました。

また、受診時だけでは伝えきれない診療方針などを伝える面でも、役立っていますね。
うちのクリニックで行っていることや診療に対する考えを、受診したその場で全て説明するのは難しいですが、記事としてまとめておくことで、患者さんに知って頂き、ご来院の判断になる。
そういった診察室外でのコミュニケーションを可能にしているのがやくばと for Clinicだと思います。

勿論、診療内容に関わることだけでなく、事務的なシステム変更などを伝えるのにもとても役立っています。うちの場合、思いついたらシステムをすぐ変えていくので、タイムリーに発信できるのは有難いです。

当院は口コミで患者さんが来ることが多いんです。今来ているかかりつけ患者さんがお知らせを見たりチャットでやり取りすることで、その患者さんが更に口コミで他の患者さんを呼んでくれる、そういう点でやくばと for Clinicは当院と相性が良いんです。

TOPICS 06従来通りの待つだけの診療はしたくない。やくばと for Clinicはそんなクリニックに勧めたい。

私一人で診れる患者さんも、来院できる患者さんも物理的に限りはあります。
それに、どうしても地元の方しか診ないとなると、人口も減っていく中、普通に診察しているだけでは患者数は減っていく一方ですよね。

今、noteという情報発信媒体で、私がやっている医療や、食事・生活改善の情報を発信しています。
最近記事をまとめた小冊子も出来たのですが、全然知らない患者さんがPDFを取得して読んだり、冊子自体をお送りすることで、直接受診はなくてもとりあえず書いてあることを実践してみてくれています。

冊子をまとめたことで、診療だけでなくオンラインでの勉強会などにも挑戦したいなと思っています。
やくばと for Clinicの中で勉強会のお知らせも出来そうですし、情報発信することで直接当院まで受診できなくても、健康の維持増進を出来る人を増やしていきたい。
そんな中で当院を受診したいという人が出てくるかもしれませんし、とりあえずオンライン相談から受けてみたいという形でも良いし、情報発信からの集患・増患をしていきたいなと思います。

実際に、遠方からでも当院を選んで受診される患者さんも出てきているんです。

例えば、親御さんの介護で長崎に一時的に里帰りされている際に、当院に受診された患者さん。ご自宅に戻られても、当院で診療を続けさせてほしいと希望されているので、オンラインで診療して、処方せんをFAXで地元の薬局にお送りしています。
その方は保険診療ですが、漢方の処方をしているので、見た目や顔色の判断のためにチャットで写真を送ってもらって対応しています。

他にも九州内の県外の患者さんが、遠方で通院が大変なので、オンラインで数回診療を続ける形で上手く続いていたり、発熱患者さんやコロナの濃厚接触者の方の電話診療・オンライン診療でも役立っています。
患者さんご本人でなくても、30分オンラインでの健康相談という形で、県外の患者さんのご家族の方が食事や生活のご相談をされることもあります。

患者さんの集患や治療離脱対策として、オンライン診療はこれから欠かせないと思います。

やくばと for Clinicは、患者さんが来るのを待つのではなく、積極的に患者さんに関わっていきたいといったクリニックさんに向いているのではないでしょうか。

情報発信したいけど、ホームページを作り込むのはお金もかかるし、ブログを一からやるのは大変だなと感じられていたり、患者さんと双方向で情報共有ややり取りをされたいクリニックさん。
やくばと for Clinicならアプリに通知も入るので、ホームページやブログよりも患者さんに情報が届きます。

患者さんが来るのをとりあえず待って、来た人を診て、といった従来の診療の形に満足されていない。
そんなクリニックさんには、やくばと for Clinicが面白い効果をもたらすのでは、と思います。

実際にアプリや操作画面を
オンラインデモでお見せします。

PC/スマホ/タブレットイメージ